ジェネリック医薬品(後発医薬品)の特徴と法律規制について

 従来使用されていた先発医薬品の特許期限が切れ、同じ有効成分の医薬品として開発したのがジェネリック医薬品と呼ばれているものですが、薬価は先発医薬品より低価格で購入できる利点があります。

ジェネリック医薬品とは何?

 後発医薬品とジェネリック医薬品は、呼び名が違うだけで同じ医薬品のことです。

General=一般という意味ですが、ジェネリック・ネームすなわち一般名で販売する薬なので、ジェネリック医薬品といわれているわけです。

先発医薬品として使用されていたものの特許が切れ、後に有効成分の種類や含有量、投与経路など同じ内容の医薬品を他の製薬会社が製造し販売する薬のことをジェネリック医薬品といいます。

ジェネリック医薬品は政府の方針でも積極的に採用するように奨励されていますが、その理由は次のようなことにあります。

 新規医薬品を販売するには、10年以上の長期に渡る年月と、研究開発や臨床開発にも多額の費用が必要で、審査承認を得るための申請にも、膨大な資料を提出しなければなりません。

 一方、ジェネリック医薬品の場合、有効成分は先発医薬品と同じで、有効性や安全性は先発医薬品の使用実績で立証されており、承認申請書類も生物学的同等試験や規格試験などを提出するだけで済むので、ほとんど労力をかけることなく手続きを行えます。

このことにより承認までの期間も1〜2年で済むため、かなりのメリットがあります。

先発医薬品よりジェネリック医薬品の場合は、研究開発や臨床開発に要する莫大な費用が削減できるので、薬価が安くなります。

先発医薬品の50〜80%にジェネリック医薬品の薬価は抑えられますが、その他の費用が加算され実際の負担金はもう少し高くなります。

 最近になって急にジェネリック医薬品が取り上げられているのは、超高齢社会に突入した現在社会において医療費の財政負担が増加し、社会問題になっているからです。

そのため、先発医薬品と同様の有効性があり、尚且つ低い価格で使用できるという経済的な利点があるため、増大する医療費を軽減・抑制できるという観点から話題にあがっているわけです。

ジェネリック医薬品が承認されるまでの流れ

 ジェネリック医薬品の審査承認を得るには、次のデータを提出する必要があります。

審査の結果、安全性、有効性、品質について先発医薬品と同じであるということが認められれば製造許可が得られます。

品質の検証(規格および試験法)

 日本薬局方などの公定規格基準に準じた試験法でジェネリック医薬品の性状・含量規格・示性値・純度試験・確認試験・公的溶出試験などが実施されます。

安定性の検証(加速試験)

 先発医薬品は安定性を確認するために、市販時の包装形の状態で温度40度、湿度75%の条件で試験を行い、これに加えて包装から出した状態でも温度50度以上、湿度75%以上も苛酷試験が行なわれます。

一方、ジェネリック医薬品では、包装形の状態で温度40度、湿度75%の試験のみで済むので、手続き上や経済面でも大きな利点があります。

有効性の検証(生物学的同等性試験)

 血中濃度の推移を比較するため、先発医薬品と後発医薬品を20人くらいの治験者に常用量それぞれ投与し検証を行う試験です。

この試験は、薬剤の優劣を確認するために異なった薬剤を同一患者に時期をずらして服用させるクロスオーバー法で実施し、信頼区間範囲内に平均値が入っていればOKとなります。

ジェネリック医薬品の経済的利点

 ジェネリック医薬品の薬価は、平均すると先発医薬品の50〜60%くらいで、通常は80%以下に設定されており、医療費を安く抑えられることがジェネリック医薬品の一番のメリットです。

高齢社会で年々医療費負担が増加する中、薬の効果を落とさずに薬剤費が軽減できるジェネリック医薬品は大きな魅力で、患者自身が負担する薬代も安く抑えることができます。

患者が最も恩恵を得られるのは、長期間多量の薬を服用する慢性疾患や、抗ウイルス薬など高額な薬を服用するケースで、経済的に大きく負担が軽減されます。

このように窓口で負担する薬代がかなり安くなるので、テレビや新聞などでニュースになっていましたが、現実は半額以下など極端に安くなるわけではなく、薬剤料については、ジェネリック医薬品に変えたほうが先発医薬品を使用するより半額程度には抑えられるというだけです。

 実際に薬局で支払う薬代は、薬剤料以外に、調剤料、管理料、後発品使用の加算料などが含まれた金額で設定されているので、どんな薬でも半額で購入できるわけではなく、薬によって違いますが、負担額の差は数千円から数百円程度までと様々です。

また、処方薬全てに対応したジェネリック医薬品があるわけではありません。

調剤技術料により各店舗で価格は異なる

 薬自体の価格は同じですが、処方せんに基づいて調剤される医薬品の価格には、調剤薬局ごとに差がでるのが普通です。

調剤技術料が調剤費用を算出する方法に含まれているということが、このような差がでる原因となります。

調剤料調剤基本料の2つが調剤技術料になり、薬の処方日数や種類により調剤料は決定され、薬局の業務内容や規模により点数定められ調剤基本料として算出されます。

 このように、調剤基本料では業務の内容や事業規模に基づいて点数が定められていますが、薬局によって当然差があるので金額は薬局ごとに違ってきます。

なので、調剤技術料は、この調剤基本料を含めて計算するため、薬局ごとに薬の価格が異なることになり、ジェネリック医薬品も同様の結果になります。

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