調剤薬局事務が理解しておくべき医薬品の規制緩和の流れと概要について

 調剤薬局事務職の方は、薬局などで薬に関する仕事をしていることもあり、薬の法律として施行された薬事法が現在までにどのような改正がなされてきたのかも調剤薬局事務のプロとして理解しておくことは役に立てども決して無駄にはなりません。

調剤薬局事務からさらにキャリアアップする場合、登録販売者の資格を目指す方も少なくなく、薬にまつわる基本知識は是非身に付けて頂きたいと思います。

医薬品の規制緩和による大きな転換点と流れ

 医薬品販売については、時代の変化と共に規制緩和が大きく進んできています。

薬の販売については、以前は薬局でのみ販売は可能で、それ以外の店では売ることは禁止されていた時代がありました。

しかし、社会環境の変化と共に薬を必要とする購入者のニーズも変わり、その変化に対応するため規制緩和が行われて、現在では薬局以外の店舗やインターネットでも薬を購入することができるようになりました。

ここでは、当初施行された薬事法が現在までどのような規制緩和が実施されてきたのか、その流れと規制緩和内容について年代順に再度振り返っていきたいと思います。

2004年7月の医薬品規制緩和のポイント

 先ほども説明したように医薬品の販売については、法的に規制がかかっていたため、薬剤師が在籍している薬局など店舗でのみ医薬品の販売が可能となっていました。

2004年7月の規制緩和前では、一般用医薬品の一部ですが、例えば健胃剤・整腸剤などの薬は販売できませんでしたが、2004年7月以降は医薬部外品としての区分扱いとなったことで、薬局以外の一般小売店であるスーパーやコンビニエンスストアなどの店舗でも販売することができるように改正されました。

現在も、健康被害が懸念される副作用などが発生する危険性が少なく、安全性が比較的高いと判断できる薬に関しては、一般小売店などで販売できる方向で規制緩和が行われています。

2006年6月の医薬品規制緩和のポイント

 2006年6月は薬事法の改正の中でも最も大きな規制緩和と言えるでしょう。

一般用医薬品、いわゆる大衆薬ですが、これらの薬の販売規制緩和が行われた年です。

この薬事法の改正内容ですが、一般用医薬品を安全性リスクという観点から3ランクに区分し販売方法を規制していこうという内容でした。

Aランク(第一類)の医薬品は、薬の作用や副作用が強めで特にリスクが高い薬で、医療用医薬品から一般用医薬品に変更になったスイッチOTCなどです。

第一類に該当する医薬品には、胃腸薬であるガスター10などがあります。

Bランク(第二類)の医薬品は、薬の作用や副作用のリスクが比較的高い薬です。

第二類に該当する医薬品には、解熱鎮痛薬であるバファリンなどがあります。

Cランク(第三類)の医薬品は、薬の作用や副作用が弱く比較的安全に使用できる薬です。

第三類に該当する医薬品には、ビタミン薬であるチョコラBBなどがあります。

 薬の情報提供と対応できる有資格者については、次のように決められていました。

  • A(特にリスクが高い医薬品)
    薬剤師、義務あり書面にて
  • B(リスクが比較的高い医薬品)
    薬剤師又は登録販売者、努力義務
  • C(リスクが比較的低い医薬品)
    薬剤師又は登録販売者、義務なし

2009年の医薬品規制緩和のポイント

 2009年は2006年の改正薬事法が全面施行された年で、コンビニエンスストアなどの小売り業界では、今後業績アップに大きく貢献できるものとして期待感が高まっていた時期でもあります。

改正薬事法の改正内容は、一般用医薬品の中でもBランク(第二類)、Cランク(第三類)に関して、コンビニエンスストアやスーパーなどでも登録販売者の資格取得者が販売員として在籍しており、顧客に応対することで販売できるようになりました。

但し、Aランク(第一類)の医薬品は、医薬品販売の許可を得ている薬局でしか販売できませんでした。

それでも新規に設けられた登録販売者の資格取得者を雇用すれば、Bランク(第二類)、Cランク(第三類)の医薬品を、コンビニエンスストア・ドラッグストア・スーパーなどで販売できるので、小売業界にとっては大きなインパクトがある規制緩和となったようです。

実際にドラッグストアやコンビニなどで医薬品が購入できるようになったことで利便性が高まり、店舗数も増加して登録販売者の求人も増え雇用枠拡大に繋がったのは紛れもない事実です。

2013年11月の医薬品規制緩和のポイント

 2013年11月末に「薬事法等の一部を改正する法律」に基き「薬事法」から「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」という名称に変更となりました。

医薬品については大きな変更はありませんが、医療機器についても有効性や安全性について法的に規定していこうという主旨があったようです。

2014年6月の医薬品規制緩和のポイント

 第1類と第2類の一般用医薬品(大衆薬・市販薬)のインターネット販売ができるようになりました。

これによって、第1類から第3類まである一般用医薬品全体の約99%がネットでの購入が可能となり、購入者の利便性が大きく向上しました。

但し、「医療用医薬品」から「一般用医薬品」に変更となった薬は、3年間は対面形式でしか薬を売ることができません。

利便性が高まった一方で、安全や使用方法などに注意せず薬を購入し安易に使用することで、健康被害のリスクは逆に高まったと言えるでしょう。

調剤薬局事務職の方は、仕事柄、このようなリスクについても家族や友人に忠告してあげることも必要なことだと思います。

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