一般の会社の組織では、大きくは生産部門と非生産部門とに業務内容によって分類されることもあります。
通常、事務職という仕事の場合は、ほとんどの方が非生産部門と答える方が多いのではないでしょうか。
それでは、「医療事務」という仕事の場合はどうでしょうか。
事務という単語が使用されているので、明らかに非生産部門だと考える方が多いと思います。
ですが、医療事務の仕事の性質上から考えると生産部門だと言える業務が多くあります。
また、医療事務の主な業務内容は、「受付業務」と「請求業務」とに大きく分かれます。
医療事務の受付業務の概要
患者さんが来院された時に応対する仕事を受付業務といいます。
受付業務の代表的な仕事はカルテの作成などになります。
最初に来院された方が訪れる窓口となるので、その医療機関の第一印象を来院者に与えてしまうということから考えると受付は重要な業務だと言えます。
体調が悪くなって医療機関を受診した場合、受付の医療事務職員の対応が不愛想で事務的であった際は誰もが不快感を感じます。
そんな場合は、ほとんどの方が同じ病院を受診しようとは思わないはずです。
とは言っても、医療事務職員の対応だけが医療機関の評価に関係しているのではなく、医療行為に直接携わる医師・看護師・スタッフの対応も大きく関係してきます。
しかし、その中でも患者さんと最初に出会うという状況を考えると、医療機関の評価には医療事務職員の対応が大きく影響しているということもしっかりと認識しておく必要があります。
最近の医療機関は、患者さんが病院を選ぶ時代となっており、以前とは異なります。
以上の理由から、医療事務職員が担当する受付業務は極めて重要性が高い仕事であると言えます。
請求業務の概要
医療事務の請求業務には、診療報酬明細書(レセプト)の作成と一部負担金の算定に分かれます。
診療報酬明細書(レセプト)の作成の概要
病院などで診療を受けた患者さんから一部負担金として医療費を支払ってもらった以外の診療費を請求する業務を診療報酬請求業務といいます。
翌月の1日〜10日までに今月の1日〜末日までの診療を行った分を医療機関ではまとめて提出します。
この業務を行う期間をレセプト期間といい、1ヵ月の中で、医療事務職員にとっては、最も忙しい期間になります。
診療報酬点数があらかじめ決められており、それに基づいて請求する診療費の計算を行っています。
実際に患者に行った診察・処置・検査・投薬・注射などの診療を診療報酬点数制度に基づき点数に置き換えて診療報酬明細書(レセプト)を医療事務職員が作成します。
一部負担金の算定の概要
患者さんが病院で受診した際に支払う診療費の一部の費用を一部負担金といいます。
現在の保険制度では、診療費の1割〜3割分が患者負担となっていて医療費を支払うようになっています。
患者さんが来院し診療が終了するごとに、当然この一部負担金は発生します。
なので、一部負担金の算定は、医療事務職員の日常業務になります。
入院している患者さんには、診療費請求の発行日が月1回〜3回で設定されていて請求日になると各患者さんに渡されます。
以上にように、患者さんの受診対応や診療報酬請求業務には、医療事務職員の関わりが大きく重要な役割を持っていることがわかります。
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