薬の服用時間と重複服用について

薬は食後に服用するのがベター

 漢方薬では香気なども薬効成分であるため、食前や食間の服用が一般的です。

また、胃の痛みなどは空腹時に分泌される胃酸が原因であることが多いので、制酸剤などを食間に服用することが多いわけです。

このように食前や食間が特別に規定されている場合を除いて、薬を服用する基本は「食後に服用すること」です。

これは、次のような理由によります。
  • 食後は薬で胃を荒らしにくいこと。
    理由は食物によって胃壁がガードされているからです。
  • 食後は薬の吸収がよくなること。
    根拠は実験によって確かめられています。

複数の薬を服用する際の注意点

 多くの場合、複数種類の薬を同時に服用することが一般的に行なわれています。

薬は化学物質で反応性に富んでいるため、いくつもの薬が消化液中にあると、互いに反応して作用を打ち消し合ったり、逆に作用を強めたり、あるいは別の作用が起こったとしても何ら不思議はありません。

 このような状況にもかかわらず、この他剤との併用に関しては、系統的な研究はあまり多くないのが実情のようです。

 薬の併用に関してやってはならないことは同じ効き目の薬を重複して服用することです。

たとえば、市販薬同士の場合、かぜ薬を飲んでいるときに、痛み止めの薬を飲むというようなケースでは解熱・鎮痛剤が重複している可能性があり、注意が必要です。

 市販薬同士の場合には、比較的注意しやすいため重篤な問題は少ないですが、問題は、病院の処方箋薬を服用しているときに市販薬を服用する場合で、薬の重複作用に気をつけなければなりません。

 たとえば、高血圧で血圧を調整していたり、緑内障などで眼圧を調整している場合、かぜ薬や目薬を併用するときは注意が必要です。

なぜなら、かぜ薬や目薬には鼻水を止めたり充血を防止するために血管収縮作用を示す成分が配合されていることが多いからです。

これらによって血圧降下剤や眼圧降下の作用が弱まったり阻害される可能性があります。

 このように、病院の処方箋薬を服用している人が市販薬を購入する際には重複使用に関する配慮が必要です。

 できれば、処方箋薬のみの治療を行なうのがよいでしょう。

 病院の処方箋薬を服用している場合以外は、やはり自己管理が基本です。

 つまり、まず医師や薬剤師にこの点に関して意見・アドバイスを求めて安全を確認した後、服用後の変化を注意深く観察することです。

もし異常があれば、ただちに服用を中止するという点を念頭に置いたうえで複数の薬を併用することです。

 なお、1つの薬(製剤)のなかには複数成分が配合されていることが多いですが、この場合の併用による重複作用や悪影響に関しては動物実験や臨床実験で十分に検討されているので、全く問題はありません。

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