登録販売者や薬剤師が患者さんに適切に医薬品を処方するには、コミュニケーションをしっかりと取り、患者さんの症状・アレルギーを知る必要があります。
ドラッグストアなどでは登録販売者が患者さんと接する機会が多い為、参考にしていただければと思います。
薬剤師が患者さんとコミュニケーションを取る目的
薬局に来局する患者さんと登録販売者や薬剤師がコミュニケーションを取る場合は、私たちが社会で通常行っているような上手に会話するという事とは少し意味合いが異なります。
当然、患者さんが話しやすいよう基本的な話術も必要なのは事実です。
しかし、薬剤師が患者さんと会話する目的や責務は、医療的観点から適切に薬を提供するということで、医師と目的は全く同じです。
このようことから考えると、私たちが日常行っているようなコミュニケーションの仕方では、適切に薬を提供する目的を達成するための情報を得るには事足りないとも言えます。
薬剤師がコミュニケーションを取る場合は、単に上手く患者さんと会話するのではなく、患者さんの病状や体質、薬の使用歴などの情報を上手く聞き出し、患者さんの状況に合った薬を提供できるようにすることが大切です。
薬剤師が薬局に来た患者さんとコミュニケーションを取る場合は、会話をするというよりも必要な情報を患者さんに質問し聞き出すという会話形態になります。
処方せんを持参した患者さんから聞き出す項目は、病歴、アレルギー歴、副作用歴、体調などの情報です。
また、処方せん内容に疑義がある場合には、薬剤師は医師に連絡し、コミュニケーションをとることが必要になります。
患者とのコミュニケーション、医師とのコミュニケーションは、共に状況を見極めながら適切にコミュニケーションを行うことが求められます。
患者さんから信頼を得るためのコミュニケーション方法
まず、患者さんと接する場合は、笑顔が接することが基本です。
患者さんは病気で精神的に落ち込んでいる方も多く、笑顔と優しい口調で接することにより、患者さんに安心感と元気を与えられます。
また、明るく元気よいあいさつをすることで、患者さんの気持ちも和らぎ、次第に気軽に話せるようになり、スムーズにコミュニケーションを取れるようになります。
患者さんとの接し方以外には、薬局内を常に清潔にしておくことで、患者さんが気持ちよく薬局へ来局できるようにしておくことも大切です。
会話だけでなく、このようなことを普段からから心がけていくことで、患者さんからの信頼が醸成されていくことに繋がります。
患者情報を正確に入手するコミュニケーション方法
薬剤師は、患者さんの病状、医薬品の処方歴、生活環境などから、患者さんの状態に適した薬を提供出来るようにする必要があります。
それには、薬を服用する際に考えられる問題を事前に予測する必要があり、患者情報を正確に入手し、処方箋に疑義がある時は、医師に連絡し薬を変更してもらうよう依頼することも必要になります。
そのためには、患者さんの情報をより多く正確に聞き出すことを目的にして、事前に何を質問するかなどを決めておくことがポイントになります。
患者さんから得た情報や薬剤師の知識から総合的に考察し適切な判断を下すには、医師や他の薬剤師の意見も重要な判断材料になるため、時には相談することも大切です。
薬剤師個人の見解だけでなく、関連する多くの考え方や意見が集約されることで、より安全度と質の高い医薬品提供を行えるような仕組みを築くことが出来ます。
コミュニケーション能力は、本人のやる気や努力だけでは、個人差が発生するため、正式な訓練によって向上させる必要があります。
コミュニケーション能力の訓練メニューには、自分を知る訓練、相手を知る訓練、相手により説明方法を変化させる訓練などがあります。
患者さんとスムーズにコミュニケーションを取るには、まず患者さんの心理状態を理解し、患者さんの状況に合わせた会話ができるようなコミュニケーション術を身に付けることで信頼を得られるようになります。
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