医薬品による品質不良が発生した場合、人の命や健康に大きな被害を及ぼしますが、このような不良医薬品に対する法的な規制にはどのようなものがあるのでしょうか?
実際、薬剤被害については、現在でもニュースでもたびたび報道されています。
したがって、医薬品の品質管理や製造管理については厳しい基準が、製造業者や製造販売業者に対して設けられていますが、今後も医薬品に於いて品質不良の薬が市場に出回る可能性が絶対無いとは言い切れません。
また、製薬メーカー内で品質不良品が発生していなくても、出荷してから医薬品が医療機関に流通するまでの過程である卸売店、小売店などで品質管理に不備があり、市場まで不良医薬品が流通してしまうという可能性も十分あり得ることです。
このため薬事法では、次に該当するような医薬品について、販売・授与・製造・輸入・貯蔵・陳列などを行うことは禁止されています。
- 日本薬局方で定める基準に性状・品質が適合しない日本薬局方に記載されている医薬品
- 承認された医薬品で、成分・分量又は性状・品質が承認内容と異なる医薬品
- 厚生労働大臣が基準を定めた指定医薬品で、成分・分量又は性状・品質が基準に適合していない医薬品
- 第42条第1項の法令で基準が規定された医薬品で、その基準に適合しない医薬品
- 医薬品の全部か一部が不潔な物質や変質・変敗した物質から成っているもの
- 医薬品に異物が混入しているか付着しているもの
- 医薬品が病原微生物や疾病が発生する原因となるもので汚染されている可能性があるか、汚染されているもの
- 厚生労働省令で規定されているタール色素以外のタール色素を使用し、着色だけを目的とした医薬品
以上のような医薬品は市場から「不良医薬品」として回収する措置が行われます。
市場に不良医薬品が流通していることが発覚した場合は、病院などの医療機関や医薬品販売業者、薬局・薬店などに早急に連絡されて回収措置が行われます。
登録販売者も「不良医薬品」についての情報には常に注視し、発覚があれば迅速に対応することが求められます。
それと共に、医薬品の保管若しくは貯蔵条件に関しても、薬が劣化することの無いよう常に注意を怠らないようにすることが大切です。
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