症状に合った正しい薬の選び方

薬は症状に対応したものを選ぶこと

 病気の症状を改善するためには、症状に対応した成分を含む薬を購入し使用することが必須です。

たとえば頭痛の場合には「鎮痛剤」を含んだ薬を選ぶことです。

ただし、この場合、鎮痛剤といってもさまざまな種類のものがあり「どれを選ぶか?」が問題です。

薬は体質に合ったものを選ぶこと

 薬を選ぶ場合、症状に合った薬を選ぶことは基本中の基本ですが、この場合、注意する点は「体質」と「薬の薬理作用」です。

まず、症状は個人によって異なり、薬自体の薬理作用のメカニズムは同じ薬理作用を示す薬の間でも異なることが多く、また、不明な場合も多ものです。

つまり、同じ鎮痛剤といっても個々の薬で薬効の薬理作用のメカニズムに不明な部分や差異部分が多く、すべての患者に等しい薬効を示すとは限りません。

極端にいえば、同じ薬でも効き目(薬効)は、個人によって千差万別といえます。

これは食事と同じで人によっても栄養摂取の仕方が異なるように、薬の効き目についてもある成分が万人に同じ効果を示すとは限りません。

したがって、各人がそのつど自分自身で注意深く症状と薬効との関係を監視し、長年の問に自分にとってベストの薬を探し出すことが重要です。

 この結果、見つけ出した自分にとってベストの薬は一種の“財産”と思って大事にすることです。

なお、年齢や体調などによって体質的なものが変わることもあり、一度選んだベストの薬も効かなくなることもあります。

この点を認識してその都度注意深く症状と薬効の関係を監視し続けることがやはり重要です。

薬は複数成分を選んで服用するのがベター

 たとえば、体内に花粉のような異物が入ってきた場合、これを排除するために体の抗体が作用して(抗原抗体反応)アレルギー反応が起こり、ヒスタミンという化学物質が体内に遊離されます。

このヒスタミンが鼻水やくしゃみ・涙・かゆみなどのアレルギー症状をひき起こすので、このアレルギー症状を消すために「抗ヒスタミン剤(ヒスタミンの作用を消す薬)」が使用されます。

このケースではアレルギー症状を起こす原因物質が明確に「ヒスタミン」と特定されており、抗ヒスタミンはヒスタミンとの間で化学反応を起こしてアレルギー症状を消去する効力があります。

 このように薬理作用のメカニズムが解明されている場合であっても、種々の抗ヒスタミン剤の反応性の強弱によって薬理作用に強弱の差を生じます。

つまり、同じ「抗ヒスタミン」といっても、作用の強さは相違するのです。

一方、鎮痛剤は「痛み」という症状を解消するものであり、「鎮痛」という薬理作用を示すことは認められていますが、「なぜこの薬理作用を示すのか?」という薬理作用のメカニズム(作用機序)は解明されていません。

つまり、鎮痛剤といっても 同じ作用機序で効果があるとは限らないわけで、多くの鎮痛剤の間で効き目が異なったり、さらに同じ鎮痛剤でも人によって効き目が異なっても何ら不思議はないわけです。

 このような薬の薬理作用のメカニズムの複雑性を考慮すると、同一の薬理作用を示すものでも、できるだけ複数成分の薬を選んで種々の角度から症状の解消をはかっていくことが、効き目を高めるだけではなく副作用を小さくするという観点からも重要です。

慢性的に使う薬の場合は、とくに、この点の配慮が必要ですが、複数成分を選べない場合には、時々、他の薬に代えてみるのも、この観点からは必要となります。

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