調剤報酬明細書(レセプト)作成の重要性と注意点、レセプトの返戻について

レセプト作成と返戻について

 調剤薬局事務の仕事の中でもレセプト業務は、大変重要な仕事になります。

現在の日本ではほとんどの患者さんが、保険(国民健康保険、政府管掌健康保険 etc.)に加入しているので診察料や薬代が一部負担(3割負担)になっています。

よって調剤薬局としては患者さんから一部負担金を窓口で徴収し、残りの料金は保険者(国民健康保険や保険組合)に請求することになります。

このように保険者に請求する業務を、レセプト業務(調剤報酬請求業務)と呼びます。

 調剤薬局事務としては、厚生労働省が定めている調剤報酬点数表に基づいて点数を算定したレセプトを作成していきます。

毎月のレセプト(調剤報酬明細書)は処方箋の受付日ごとに記載した調剤録を基にして作成していきます。 作成後、国保連合会や支払い基金に提出します。

 提出するレセプトについては、国保連合会と呼ばれている組織で、レセプトにミスがないかを医科歯科レセプトと調剤のレセプトを照合してチェックされます。

チェック後、万一、ミスが発見された場合は、レセプトを調剤薬局側で訂正させるために調剤薬局へ間違っているレセプトを送り返します。

これを返戻(へんれい)と言います。返戻(一度差し戻し)されたレセプトは修正をしてすみやかに再提出しなければなりません。

もし返戻が起きてレセプトが保険者に受け取られないと、調剤薬局は報酬の支払いを受けれなくなり収益があがりませんので、経営上大きな損失をこうむる場合があり得ます。

以上のようにレセプト業務は、調剤薬局の収入に影響する重要なお仕事になります。

レセプト作成時の注意点

保険薬局(調剤薬局)では患者さんの自己負担分以外の調剤費用については、レセプトを作成し、保険者に調剤報酬の請求をしますが、薬局の事業収入の内、保険者から支払われる調剤報酬請求費が大半を占めているのが実情です。

 現在では、レセプトコンピューター(レセコン)の導入がされていますが、昔は、レセプトの作成はすべて手書きで行われ大変な仕事だったようです。

レセプトコンピューター(レセコン)のソフトを使用すると、薬名を入力すれば厚生労働省が定めている「調剤報酬点数表」というものに基づいて決められている薬の点数を、自動的に検索してくれるような機能がすでに標準実装されているようです。

しかし、そのようなすばらしい機能をもったコンピューターでも、実際は人が操作しますので、どうしてもキーの打ち間違いやミスということが起こります。

このことからレセプトの作成が終了しても、再度レセプト内容について目視確認を確実にする必要があります。

 レセプトは、月の初めにすることが多いようで、月単位で請求先ごとに、患者さんのすべてのデータ管理を行う必要がありますので、仕事量としてもかなり多くなってきます。

ですから、レセプト作成の期間は、調剤薬局事務の人の残業は常習化しているようです。

しかも、1週間強くらいの短期間でこの業務をこなす必要があるので、調剤薬局事務の仕事をしている人にとっては、結構大変な仕事になっているようです。

またレセプト作成の期間では、大きな医療機関や病院で、調剤薬局事務の従業員を募集する場合もあります。

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