調剤薬局事務が理解しておくべき薬事関連(旧薬事法)の法律と規制内容について

 医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器の安全性や有効性などの規制に関しては、現在「医薬品医療機器等法(旧 薬事法)」という法律で定められ運用されています。

このページでは、薬事関連の法律について、当時大きな転換期となった2005年4月の抜本的改正内容について今一度振り返り、医薬品医療機器等法(旧 薬事法)の目的や意義について考察していきます。

薬局に従事し医薬品に関わる業務を担う調剤薬局事務としてもしっかりと理解して頂きたい内容です。

医薬品医療機器等法(旧薬事法)の制定目的とは

 医薬品医療機器等法(旧 薬事法)は、次の2つを目的として制定・施行されている法律です。

  • 医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器に関する品質、有効性、安全性を確保するために必要な規制を行う。
  • 保健衛生の向上を図るために、医療上で必要性が高いと考えられる医療品・医療機器の研究・開発を促進するのに必要となる措置を行う。

また、健康食品や器具などについては、医薬品医療機器等法(旧 薬事法)に基づく法的規制の対象に含まれていませんが、医薬品などの製造・販売を行っている製造業者は、これらの法律によって、厳しく規制されています。

薬事法の抜本的改正による安全性強化

 1960年8月に薬事法が施行され現在に至りますが、施行後も薬事法は細々と改正されてきましたが、その中でも最初の大きな改正は2005年4月の許可制度に関する抜本的な内容だと思います。

2005年4月の許可制度の抜本的改正前は、製造業者が医薬品を製造して出荷まで行っていました。

 しかし、医薬品が市場に出荷された後の安全体制を強化し確保するために、次のように許可制度を2つに区分しました。

  • 製造業:医薬品の製品を製造できる業者
  • 製造販売業:医薬品の製品を出荷できる業者

この改正によって、医薬品製造と卸売り業者への販売を同じ製薬メーカーで行っている場合でも、別々に製造業と製造販売業2つの許可を取ることが求められるようになりました。

製造業とは何か?

 医薬品の製造を行おうとする業者は、次の事項に該当する場合、製造業許可が必要となります。

  1. 医薬品の製造
  2. 医薬品の包装・表示・保管
  3. 外国輸入医薬品の製品保管・用法容量や注意事項の日本語表示
  4. 医薬品の製造と市場への出荷
  5. 他社へ医薬品の製造を委託し、自社製品として完成品を市場へ出荷

製造販売業とは何か?

 販売には、一般消費者や小売店への販売、製造業者から卸売り業者へ卸す場合などが該当します。

また、申請の際は、GQP(品質管理基準)とGVP(製造販売後安全基準)をクリアしていないと、製造販売業許可を得ることはできません。

  1. 医薬品の製造と市場への出荷
  2. 医薬品製造を外部企業へ委託して、完成した医薬品を自社製品として市場へ出荷

GQP・GVPとは何か。管理体制とは

 製造販売業の許可を受けるために必要となるGQP(Good Quality Practice)とは品質保証基準を指し、GVP(Good Vigilance Practice)とは安全管理基準を指し示します。

具体的には、次のような体制整備を行うことが必要になります。

  • 問合せ連絡先を公表し消費者から質問や問合せがあった場合は適切に対応できること。
  • 顧客相談窓口を設置すること。
  • 製品情報の管理を徹底すること。

 このような管理体制を整備し確実に実施するために、総括製造販売責任者を中心として、GQPを担う品質保証責任者、GVPを担う安全管理責任者の3つの責任者を設置する必要があります。

GOPやGVPの業務は、この3つの立場にある責任者が中心となって実施されます。

製造販売責任者は、GQPを担う品質保証責任者、GVPを担う安全管理責任者に指示を出し、品質保証責任者と安全管理責任者は、製造販売責任者に状況や結果を報告するという役割責任があります。

医薬品の表示規制の目的

 医薬品は、人の健康や人命に直接影響を及ぼすという性質上、使用方法や薬の効果について、購入者や消費者に誤った情報を与えうことは決して許されません。

医薬品の表示・広告を法的に規制することの目的は次の2点です。

  1. 薬を使用する人に正しい使用方法・薬効・副作用情報・注意事項などの医薬品情報を伝達する。
  2. 医学的根拠の疑われる怪しい表示を防止し、使用する人に健康被害が発生しないようにする。

正確な医薬品情報を、伝達する必要があるため薬事関連法により、医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器に関して表示規制が定められ、宣伝・広告する際も制限基準が設けられています。

 また、広告や表示の法規制は、最近では医薬品のような効果を謳った健康食品が多く市場に出回っており、医学的根拠が曖昧で健康に悪影響を与えかねない食品もあるので、これらの健康食品による健康被害も防止する役目もあります。

 ここまで調剤薬局事務でも役立つ法知識の一つとして、医薬品医療機器等法(旧 薬事法)がどのようなものかについて要点を絞って解説してきましたが、今後仕事を行うにあたって基本を理解しておくことも大切です。

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