保険薬局などで働く専門職には調剤薬局事務以外に薬剤師と登録販売者があります。

保険薬剤師とは

 薬剤師の資格がなければ、病院・診療所・薬局などにおいて調剤業務を行うことは法律で禁止されていますので、保険薬局での処方薬の調剤を行うには薬剤師の免許が必ず必要となります。

薬剤師の受験資格を得るには、薬学部のある大学に進学し課程を修了し卒業する必要があります。

薬学部がある大学には4年制と6年制がありますが目的が異なっており、4年制は薬学研究者を、6年制は薬剤師を養成するために開校されています。

なので、薬剤師を目指す場合は、大学で6年制の薬学部を修了し、薬剤師国家試験を受験して試験に受からないと免許を取ることができません。

薬剤師国家資格を受けて試験をクリアし資格を取得したので、これですぐに保険調剤を行うことができると思う方もいると思いますが、それは間違いです。

薬剤師の資格を取得したら、その後、保険薬剤師としての登録申請手続きを行う必要があります。

厚生労働省の出先機関である都道府県が所轄する地方厚生局に保険薬剤師の登録申請の手続きを行う必要があります。

さらに、保険薬剤師登録証が交付されてからも、講習会を受講する必要があります。

医療に携わり人の命に係わる仕事であるため、法的にも厳しく規制されているわけです。

薬剤師の職場と就業者数の分布

 厚生労働省が「薬剤師調査の概況」で公表しているデータを下記にまとめてみると、薬剤師の就業先と働き場所がどのようになっているのかがわかります。

薬剤師は女性の方が圧倒的に多く、やはり薬局に勤める薬剤師が断トツに多いのがわかります。

  2022年
令和4年
2020年
令和2年
男女別 全体数 323690 321982
男性数 124183 124242
女性数 199507 197740
従業先別 薬局 190735 188982
病院 診療所 62463 61603
大学 4902 5111
医薬品関係企業 37086 39044
衛生行政機関 保健衛生施設 6927 6776
その他の業務 8506 7638
無職 11980 11824

登録販売者とは

 2009年6月1日より医薬品販売ができる登録販売者の資格認定制度がスタートしました。

各都道府県ごとに試験が実施され合格すれば資格を取得することができます。

薬事法の法改正時に新規に設けられた資格で当時かなり注目されていました。

一般用医薬品の中の第二類と第三類の医薬品に限定されますが、登録販売者の試験に合格し資格を取れば店頭で販売することが可能となります。

医師が処方する医療用医薬品や一般用医薬品の第一類医薬品は扱うことはできませんが、薬全体に占める割合は、一般用医薬品の第二類と第三類で約90%を占めているので、販売店にとっては大きな戦力になっています。

また、医業分業で院外処方やかかりつけ薬局が一般化してきたため、薬局やドラッグストアの店舗が増え続けており、ニーズの高い職種になっています。

調剤薬局事務は、調剤報酬請求業務でのレセプト作成だけでなく、薬剤師や登録販売者が本来の業務に集中できるよう、サポートすることも重要な仕事の一つです。

◆ 調剤薬局事務講座の受講を検討されている方へ!

下記サイトでは、通信講座や全国の通学講座費用・受講期間・特徴・開催場所などを一覧比較し、希望する講座案内資料を最短3分で無料一括請求でき、最新の講座開講状況や内容を比較検討できます。

ページトップへ戻る